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【あらすじ・見どころ】『トニカクカワイイ』 畑健二郎

 

 

 本当にこの子は、とにかくかわいい!

 

 

〈あらすじ〉

 

 宇宙のように大きくなって欲しい。そんな理由から名前を付けられた由崎ナサは名前に負けない男を目指していた。その甲斐あって、全戸国も市でも一位をたたき出すエリートになっていた。

 

 そんなナサはうっかり運命と遭遇する。理屈抜きでかわいい。そう思える女性と遭遇してしまうのだった。声をかけようと近づく瞬間、ナサはトラックにひかれてしまう。重体ながらも女性を追いかけて、彼女の行方を探す。

 

 「僕は君が好きです」

 感情を抑えきれず告白をしたナサ。それに対して、その少女は重みもよらぬ返事をする。

 「私と結婚してくれるなら、付き合ってあげる」

 

 それから3年。高校には行かず、フリーターとして働たらくナサのもとに例の彼女がやってる。

 司(ツカサ)と名乗る彼女がもってきたのは何と婚姻届けだった。

 

 突如始まる、謎の彼女との新婚生活。とにかくかわいいお嫁さんとのイチャイチャコメディー!

 

 

 

 

〈見どころ〉

 

見どころ① 司ちゃんかわいい

 

 こじらせ男子のナサに対して少しグイグイ攻める司。ナサはそんな司に完全に惚れ切っています。

 

 些細な日常を切り取ってはいるものの、ナサはそんな司の一挙手一投足にドキドキし続けます。

 そんなナサが初々しくてなんともかわいい。女慣れしていないところもまたたどたどしく、なんだかニヤケながら読んでしまいます。

 

 

見どころ② ほのぼの心が休まる

 

 絵のタッチもマンガのジャンル的にも心が休まります。

 ギャグというよりかは、新婚夫婦らしい新鮮さがかわいいという感じだと思いました。

 

 疲れていても軽い気持ちで読めるという点ではおすすめだと思います。

 ドロドロとした人間の暗い部分がないので真っ白な心で読めます。近頃は人間関係の難しさを説くマンガが多い中では救いになるのではないでしょうか?

 

 

〈総評〉

 

 人間社会で荒んだ精神にもってこいのマンガとなっております。

 

 ただ読む際の注意点として、「設定は設定と割り切ること」が大切です。読んでいて、結構設定が強引だと何度も思ってしまいました。全国模試一位が何故こんなことに、とか急に結婚など。また勉強できる設定も無理に使っている感が否めません。

 

 あと、かわいいと思えるうちは大丈夫なのですが、いつまでたっても女に慣れないナサに対してイライラするかもしれないです。私は少しイライラしてしまいました(笑)

 

 一番気になったのは「迷惑ぢゃない」というセリフ。誤植の可能性を信じたいですが、見た瞬間に「うっ」という気持ちが抑えられませんでした。

 

 そこを何とか許容できれば「司ちゃんかわいい」と読み進めると思います。あ、あと小ネタを挟んでくるのでその点は好きでした。

 

 以上のことを踏まえ、個人的点数としては 51点 でした。

 

 

 

 

 

〈書籍情報〉

 

 畑健二郎 『トニカクカワイイ』 小学館