【あらすじ・見どころ】『山と食欲と私』/ 信濃川日出雄
山ガール?
いや、私はそう、単独登山女子
〈あらすじ〉
日々野鮎美、27歳。職業は会社員。そんな彼女の趣味は一人で山を登ること。
彼女は、単独登山女子だった。
全身を使った運動、山で味わう食事。そんな山でしか経験できない楽しさに夢中になってしまった。
人見知りOLが山と闘い、ご飯を喰らう!ほのぼのあり、自然のきびしさありの登山グルメマンガ!
〈見どころ〉
見どころ① 向き合うは大自然
自然と触れ合うという経験は年を重ねるごとに少なくなっていく気がする。
毎日のように虫を探して走りまわっていた小学生のころから、年に一度ぐらいの林間学校。そして、高校、大学と進むとほとんど関わる機会がなくなってしまった。嫌いではないはずだが、気が付けば疎遠になっている。
そんな自然の面白さを見つめなおすというマンガである。
しかも大所帯の山登りと違って、一人で登り続けるのでより一層山のリアルが描かれている。
バトルマンガややデスゲーム作品とはまた違った、「生」と「死」が表現されている。
見どころ② 食欲と私
多くの人は小学校あるいは中学校で山を登るという行事があったと思う。あるいはハイキング、ピクニックでもいい。
あの山を登った達成感のあと、ダラダラと流れる汗を颯爽と吹き抜ける風がそれを乾かす。ある場所では川のせせらぎ、ある場所ではすぐに移り変わる天候を眺めることができるだろう。
そういった自然に囲まれた場所で食べる食事はもう格別だろう。そそる食欲、求めるは腹いっぱいの食事。
いつものどおりの食事、さらにそこにひと手間加えたもの、ちょっと高級食材を使ったもの。「非日常」で味わう食事は一層食欲をそそる感じ。なんともたまらない。
また、そういった食事をOLがひたすらに食べている様子はなんだか健気で微笑ましいのでそういう点も注目してみていただきたい。
〈書籍〉